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10スピード自転車(1965年4月増刊号)S40

・・いまの日本のサイクリング熱は、最近のヨーロッパの国々より物凄いくらいですが、不思議なことにこれだけ沢山スポーツ車が走っているのに、サイクリング関係の出版物が日本にはほとんどありません。

 

 この本では特に若い方達の興味を呼んでいる、「10スピードの自転車」について、中学生諸君を対象にまとめてみました。・・(日本サイクリングクラブ副会長 鳥山新一)    

 

f:id:jcao:20201004001924p:plain128頁 180円

 

■10スピード車の歴史

・・日本のディレイラーの歴史をみますと戦前は商品としては全く姿を現していません。戦後まず軽合金のハブとフリーでおなじみの

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三光舎が昭和22年にダブルケーブルの3スピード用を発表しました。

 

 26年夏、戦後初めての国際競技の日米対抗レースにアメリカチームが8スピードのものを持ってきました。これが日本にフロントチェンジがついた車の入ってきた最初だと思われます。

 

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 筆者は、早速大切な車を借り受け、三光舎に持ち込んで、分解研究しました。その成果はすぐ秋にシングルケーブルのダブルローラー型のものとして発売されました。

 

 各メーカーも熱心に研究を始めディレイラーも急ピッチで開発されるようになり、極端ないい方をすればディレイラーの発達が29年からのサイクリングブームをまき起こしたといえましょう。

 

 その後ブームは一時下火になりましたが、36年頃からのサイクリング熱の再燃と貿易自由化で、フランス、イタリア製品がワーッと輸入され、これが大きな刺激になって、新製品の開発に拍車がかけられました。

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 外国製品に対抗するため、前田鉄工のサンツアーのグランプリ、三光舎のP-Aが市場に送られています。

 

 一方従来の中空シャフトとスライド軸の機構がパンタグラフ機構にぐっと変わってきたのがここ1年の日本の新製品の傾向ですが、これに応じて、最近島野工業からもパンタグラフ機構のものが発表されています。・・

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